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くまの書評ブログ【すべての書籍は血肉縁】

“血”となり“肉”となり、人々の“縁”となる読書の素晴らしさを、野獣目線で呟いていきます。

意外と賛否両論?「アミ 小さな宇宙人」


11か国で翻訳され、さくらももこが挿絵を担当したことで話題となったことがある(らしい)世界的ベストセラー「アミ 小さな宇宙人」




僕の感想を手短に言うと、少なくとも今から10年くらい前(大人になりかけの頃)に読まなかった自分を呪いたくなるくらい大切な事が書かれていて、胸がざわついた。


愛の大切さ

人間のエゴ


学校の道徳の時間であんなに習った事、大人たちはもう忘れてる。


それどころか歳をとればとるほど、人間は即物的になっていく。



目先のお金

目先の人間関係

目先の損得



小説だってそう、人間の本質を書いた純文学作品は、一部の話題になったもの以外は、忙しいサラリーマンが手に取って読むことなど本当に少ない。


でも本当に、自分たちは生きていく上で大切なことを全て履修し、習得した上で大人になったの?



「もう一度考え直してみよう」



この本は、人間にとって大事なことを、思い出させてくれる、そんな本だった。








でもやっぱり、完璧な小説なんてないんだな、という感想も同時に抱く。


この本のことを、具体的な「神」という存在を例えていないのに、まるで宗教の教えみたいに言う人もいるし

あたかも共産主義社会へのの啓蒙と受け取る人も決して少なくないだろう。


まあ僕が見ても首をかしげる部分はあったけど。。。



「肉食動物は愛の度数が低い」


(?)


…………肉好きの僕としてはさすがに「えっ」って

その上植物を食べるのならいいのか。

いやいや、その線引きは一体……

(そういえば昔何かの漫画で、「生命を奪う事を禁止されているから牛乳とはちみつしか食べられない天使が存在する」っていうのを見たことがあったような)




実際の作者の意図はともかくとして結論に移ろう。



この本に真新しいことや美しいドラマなど、何一つ書いていない。

冒頭で書いてある、大人たちに向けた「きっとつまらないでしょう」という文章は、ある意味で正解だ。

(最もこの言葉は、深読みすれば「世界中の大人たちはこの本に書かれてある文章の内容は全て理解していて当然だ」という意味の挑戦的な皮肉にも聞こえるが)


でも現実は、自分自身への愛を忘れて生きている人が世界中に溢れかえってしまっているのは、皆さんもご存知の通り。



だから、少しだけ考え方を変えるだけでもいいのだろう。



「さて、明日は誰にどのような愛情を伝えることが出来るか?」



一番大事なのは、愛情や慈悲といった概念よりも、そういった「気付き」かも?





※自分のアメブロより転載