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くまの書評ブログ【すべての書籍は血肉縁】

“血”となり“肉”となり、人々の“縁”となる読書の素晴らしさを、野獣目線で呟いていきます。

【医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト】現代の医療や医者任せにする患者に対しての警鐘

 

医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト

医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト

 

  どちらかというと、類書で有名なのはこちら↓の方か?

 

死ぬときに後悔すること25

死ぬときに後悔すること25

 

  違うのはおそらく、前者の方は、患者の体験談をベースにしたドラマなどはそれほど書かれておらず、“今生きている”人達全体に対する注意的な意味合いが強い。

 

 さて、【医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト】

 本書は、正直言うといささか説教臭い。

 けれど、それだけに、生きている内にどのような手立てをするか、というガイドが重点的に書かれている。

 著者は、「病気は自分がつくっている」「病気を治せるのは医者ではない」と断言する。それが正しいかどうかの議論は置いといて、現実は如何に「医者任せにしている人が多いか」ということに、ハッとさせられる部分も多い。

 1章から見ていこう。

 

1.病気を治せるのは医者ではない

 

 当たり前のようにみえて実は理解されていないこと。世の中は健康を失ってから真剣に死と向き合う人が非常に多い。その時になってから後悔することは、「ストレスの多い人生を送ってしまった」「やりたかったことができなかった」といった些細なことだけど、それを抱えたままだと死ぬ前に必ず後悔する。

 

2.乱れた生活習慣を送ってしまった

 

 「自分だけは……」こう考えながら生きている人は多い。私もその内の一人、だった(ある理由で健康を失うまでは)。その中で著者はかなり強い口調で言い放つ。

「なぜ病気になったのか、その原因を自分で見つけることもしないで、どこかに自分の病気を治してもらえる薬があるはずだと思い込んでいるのです」

「『やっているつもりだけど……』がいちばんいけない」

 実際に、医療の現場などでも、よんどころない事情で糖尿病などの生活習慣病になってしまう人より、明らかに本人に非があるパターンの方が圧倒的に多いのだろう(だから生活習慣病っていうんだけど……)。少しでも後悔をなくすためには、出来る事から始めていかないといけない、ということか。

 

3.医者任せにしてしまった

 

 私も、精神科に通っていることを先日の記事で告げたが、確かに病気になると身体も心も人任せにせずにいられなくなってくることがある。だが、病気を治すのを人任せにすることは、もしかしたら、他人に自分の人生を預けることと同義なのかも知れない。それでは自分の希望通りの人生など送れるようになるわけがない。

 また本章では、薬漬けになることの大変なリスクについても書かれている。

ノロウイルスに効く薬はない、体外に排出しなければならないのに、下痢止め効果のある薬を飲むことなどもってのほか」

「胃がムカムカすると、すぐに胃酸を抑える薬を飲む人がいるが、あまりいいことではない。胃酸があることによって強烈な細菌やバクテリアを殺すように出来ている。胃薬を飲み続けているとピロリ菌を殺せなくなる」

 

4.延命治療を盲信してしまった

 

 個人的に一番著者の言い分を支持している項目。何故ならそのタイトル通り、日本人の平均寿命が長くなることには反対しているから(……)。寝たきりになってまで本当に生きていたいか? 死なせない医療は本当の医療か? 著者はそのような現代の医療制度やターミナルケアの問題についても触れている。これは、死の淵に立たされた本人よりも、家族や周りの人間、ひいては世界中の人全てがもっと本気で考えてはいけない問題なのだろう。自分の親が死にそうになったらどうなるか、配偶者が寝たきりになったら……。そのようなことを病院は代わりに考えてはくれない。縁起でもない、などと言わずに、事前に家族と真剣に話し合っておく必要があるのだろう。まずはそれが第一歩だ。

 

5.民間療法を盲信してしまった

 

 盲信、という言葉の通り、人の弱みに付け込んで施術を行う悪どい奴らの餌食になった、またはなりかけた人が後を絶たない。もちろん西洋医学が良くて民間療法が悪いという訳ではない、その逆の場合もある。しかし、病気で迷う人がいるから、このような悪徳施術者が儲かって、尚且つ国も野放しにしているんだろうな……

 

6.最期に後悔しないために

 

 年々子供の自殺が増えている。そのとき、教育現場よりも家庭環境を見直すべきだと、著者は主張する。確かに、世間やマスコミは、残された家族に同情しているのか何なのか知らないが、自殺した子供の親の問題点をあげようとしない。いつも臭いものに蓋をしようとする。それでは今後も更に自殺が増え続けるし、何も解決しない、と私も思う。

 遺族年金や遺産問題に関してもそうである。自分の家族が死んでも後悔する以前に、本当の意味で悔い改めることをしない親族も多い。そこで、例え現在自分が死の淵に立たされている状態でなかったとしても、自分のやりたいことのリストを作ったり、計画を立てておけば、もしかしたら家族だけでなく、自分も“幸せな死”を迎えることが出来るかもしれない。

 

 

 まとめると、本書はなかなか啓蒙的な内容が多く、またあらゆる読者にとって耳が痛い部分もあるかもしれない。けれど、この本に書かれてある項目は、誰一人として無関係ではない。本当の意味で「後悔先に立たず」になる前に、出来る事を探してみよう。

 ちなみに私は、死ぬ前に自伝を完成させたい。書いて多くの人に読んでもらいたい。それまでは死ねない。

 一応いつ死んでもいいように遺書を書いておいているし、保険もかけているけれど。