読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

くまの書評ブログ【すべての書籍は血肉縁】

“血”となり“肉”となり、人々の“縁”となる読書の素晴らしさを、野獣目線で呟いていきます。

ノリはまるで黄金期ジャンプのバトル漫画【はたらく細胞】

 

はたらく細胞(1) (シリウスKC)

はたらく細胞(1) (シリウスKC)

 

 

 本屋で手に取る前から

「おそらく“艦隊これくしょん”みたいな萌え擬人化ものじゃなくて“もやしもん”みたいな細菌と人体の蘊蓄を混じえた漫画だろーな」

 と思って買って読んでみたら

 

 そのどちらでもなかった。。。

 

 正直地味な印象しかなかった少年シリウス(失礼)にこんなド派手で面白い漫画がいつの間にか連載されてたなんて(僕が最後に読んだのは押切廉介氏のゆうやみ特攻隊がまだ連載されていたとき)。

 

 キン肉マンみたいなノリで戦い

 ジョジョみたいな多彩な能力を持ったキャラが現れ

 ターちゃんみたいにギャグを交えてテンポよく敵を撃破し

 アンパンマンのように悪のバイキンは許さない

 

 一つジャンプでないものが混じってますね……

 

 こういった異形なるものを、人間の細胞は徹底的に攻撃する。

 そうしなければ体(と書いてセカイと呼ぶ)が正常に機能しなくなるから。

 

 実際に花粉症は体内の肥満細胞によってアレルギーの発症をを引き起こすことや、血小板がかさぶたを作ることなどは聞いた事がある人もいると思う。

 そんな「人体のなんとなく」を、この漫画はわかりやすく教えてくれたりもする。もちろん解説部分は飛ばして、戦闘シーンだけ見ても十分に楽しめる。

 現段階ではギャグバトル漫画だが、銀魂みたいにセカイが時々重い病気にかかったりしてシリアス展開に向かうのも期待してもいいかもしれない。

 

 とにかく人体にとって、そしてはたらく細胞達にとって体内の雑菌は悪いもの。

 しかし、人間の体って意外と万能に出来ていない。

 

 この漫画にもあるように、それぞれ細胞が自分の仕事をしてきただけなのに、逆に多くの被害を出してしまったり

 僕たちが日常生活で普段感じているように、いくらウイルスが体内に入って来たからといって熱がひどくなりすぎてとてつもなく重い障害を患ったら本末転倒なんじゃ……とか思ったり。

 脳が不完全なのと同じで、細胞一つ一つもまた不完全なのだ。

 

 だが、この漫画はそれを逆手にとって、細胞というキャラクター達に個性を出し昇華している。

 

 非常に身近なことをテーマに扱っているだけあって、読みやすさは一級品(擬人化ものを極端に嫌がる人もいるかもしれないけれど……)

 おすすめです。

 

 ちなみに僕は今、足の裏が慢性的にかゆい。

 そう……たった一つでも残っていれば無限に増殖する「白癬菌」が住み着いている。

 どうやら体内では豪勇無双の白血球さんも体外の細菌までには手が回らないようだ。

 

 かゆみにばいばい菌したい。